少額スポンサー

【背景】

ネット社会では様々な形で著名人や有名人が現れる。また作家やスポーツ選手など様々な角度で注目を浴びる人たちがいる。その一方で彼ら彼女らは必ずしも裕福であるとは限らない。テレビや企業がスポンサーに着いてくれたり、多額の印税が入るのはごく一部のトップだけである。しかし今は無名であっても将来伸びると注目する人や、人気はなくても自分は好き、というニッチな人気を集めている人も少なくない。

彼ら彼女らが金銭的に困窮したり、人気がなくてその道を諦めてしまうのは、ファンにとってさみしいものである。

【解決方法】

個人や小規模な団体でも、数百円、数千円単位の少額からスポンサーを募るシステムを提案する。自分の好きな著名人のスポンサーとなって金銭的に支えるとともに、自分を応援してくれるファンがいることを知らせることで、モチベーションを保ってもらう。今風にいうと期限を設けないクラウドファンディングのようなものである。

出資はインターネットやスマホからできるようにし、出資金額は百円くらいからできるようにする。

このプランの究極的な目標は、著作権を無効にすることである。著作権は現代のインターネット社会に向かない制度であり、電子書籍の流通の大きな妨げとなっている。小学スポンサーによって収益が得られることで、タダでも読んでもらった方がお金が回るようにしたい。

【課題】

このプランにおいては、支払う方法よりも受け取る方法を考案する方が難しいと考えられる。スマホを使えば少額であっても決済は様々な方法でできるが、受け取る方法を確認するのが難しい。銀行口座を明かすのはセキリティのリスクがあり、そもそも本人かどうかを判別することが簡単ではない。例えばペンネームと本名が違ったり、顔写真等も公開していない著名人をどのように判別すれば良いだろう。

【ルール案】

  • 出資に当たって、出資者は見返りを求めない(クラウドファンディングや従来の寄付では定期的な報告や特典があったりするが、これがかえって出資を受ける人にとって負担になるケースが見られるため)
  • ビジネス存続のために出資金の一部を運営費として頂くことになるだろうが、割合は累進課税方式を基本とする。少額の出資金から多額の運営費をもらってしまっては、このシステムの本質的な思想に反する。お金持ちからはちょっと多めにもらおうという発想が望ましい。
  • 出資方法はとにかく簡単に、スマホでワンクリックという感覚が望ましい。出資者に悩む時間を与えるとすぐに離脱してしまう。アマゾンのワンクリック特許の思想を反映する。
  • 本や漫画には最終ページにQRコードを印刷し、それをスマホで読み取ればその著者の出資ページに移動できるようにする。これは必ずしも紙ベースの本だけでなく、電子書籍にも適応できる。むしろ違法サイトに掲載された漫画からも出資金を募れるかもしれない。
  • 貢献度は寄付金の総額だけでなく、出資時期の古さや継続性など時間軸も考慮する。
  • メインスポンサーとなった出資者はコミックの後ろに名前を列ねたりできる。映画のスタッフロールみたいなものである。

【追記】

クリエイター専門SNSのpixivでファンがクリエイターに金銭的支援を行うサービスが開始された。(2018.4.26追記)

「pixivFANBOX」が全クリエイターに提供開始 ファンが月額でクリエイターを支援できる - ねとらぼ

Youtubeでは投げ銭機能が搭載されている。月額200万円を稼ぐ人もいるらしい。(2018.6.5追記)

【YouTube】驚異の投げ銭(スーパーチャット)機能!月200万以上稼ぐ配信者も。 - ひまつぶしぶろぐ