ベスト続出マラソン大会

【背景】

近年日本全国でマラソン大会が開かれるようになった。これに伴って各地で市民ランナーを呼び込むために、観光や食事などの付加価値を提供することで差別化を図っている。ご当地グルメや特産品、なかには高級ジュエリーをプレゼントしている大会もある。これらの取り組みは面白いが、予算がかかりすぎて赤字になったり、協賛企業の撤退によって大会自体が中止になるという本末転倒な事態に陥っている。

マラソン大会ウォーズ ~激化する市民ランナー獲得競争~ - NHK クローズアップ現代+

【解決方法】

ラソン大会の原点に戻り、よりよい記録を出しやすいマラソン大会を企画する。良い記録が出やすい地理的条件としては以下のことが考えられる。

・アップダウンが少ない(下り坂のみだと足に負担が大きい)

・暑すぎず寒すぎない

・風が少ない

・距離表示が見やすい

・往復や何周もするコースではなく、一回りや8字コースである

 

これに対して主催者側の準備によってできる条件には以下のものがある

・ペースメーカがいる(一定のペースで走りやすい)

・応援がある

・飲み物や食べ物などの補給品が飲食し易く、エネルギーになりやすい

・レベル別に分けられている

特にペースメーカがいたらかなり便利だと思われる。地元の高校生が駅伝形式で目標タイムごとに一定のペースで走ってもらえれば、記録が出易くなるのではないかと考えられる。高校生にとっては練習がわりだと思えばそれほど負担ではないだろうし、お礼に商店街の食事券などを進呈すればいい。

 

個人的にはプロフェッサーXが提案するラビットくんをどこかの企業に開発して欲しいが。なにしろ今はどこもかしこもマラソン大会は開催されており、各地を巡れば毎週活躍の機会がありそうだが。

ラビットくん ペースメーカロボット - プロフェッサーXの発明日記

回転焼肉

【背景】

ラーメン屋の一蘭といきなりステーキが店舗スタイルで特許を取得したのを知り、店舗スタイルの特許の元祖といえば、回転寿司だと思い立った。回転寿司は元禄寿司の白石氏が始めたと言われており、特許も取得している。

現在はスシローやくら寿司などの回転寿司チェーン店が寿司の味や値段だけでなく、技術の向上にも取り組んでいる。例えばタッチパネルによる注文や、鮮度管理システムなどがある。そういった意味で回転寿司はもっともハイテクな店舗スタイルと言えるかもしれない。

回転寿司の世界 | Trace [トレース]

 

【回転寿司の店舗システムの特徴】

・手軽に注文ができる

・注文や配膳のための人員が削減できる

・一皿定額のメニューに適している

・作ってから食べるまでの時間が長いので、熱い料理や麺料理には向かない

・何度も注文するような一皿の量が少ない料理に適している。

 

【応用例としての回転焼肉】

上記の特徴を検討し、焼肉屋にこのシステムは向いているのではないかと考える。焼肉は一回あたり頼む量も少なく、何度も注文しなければならない。量を調節すれば高価な肉でも一皿定額で提供することができる。客自身が肉を焼くので熱々のまま食べることができる。特に食べ放題の店など、なかなか店員さんが来なくてイライラすることもなくなる。しかも一人焼肉には最適である。

焼肉以外にも、焼き鳥や鍋料理、居酒屋なども考えたが、それほど向いていない。焼き鳥は素人が焼くには難しい。鍋料理は専門店自体が少ないか(日本人は鍋好きなのに、鍋の専門店やチェーン店が少ないのは意外である)、すき焼きやしゃぶしゃぶの高級店しかない。居酒屋は一部のメニューのみ(枝豆や煮物など冷めても美味しい料理)だけを回転させても効果は薄い。酒など論外である。

素晴らしい発想!と思ったのですが、一応すでにあるみたいですね、肉の聖地松坂に回転焼肉って・・・。ただあまり回転寿司のメリットを活かしていないのではないかという感じもありますが。

松阪牛が1皿350円から!お肉が回る、夢の「回転焼肉」が体験できる店 - メシコレ

 

アートの共有サービス

【背景】

近年のデジタル復元や3Dプリンタの技術の向上によって、容易に絵画と彫刻などのアートのコピーを作成できるようになった。とはいえ一般人がこれをやると著作権や商標権の違反になることは明白である。しかしこのような容易にコピーを購入できれば、アーティストにとって収入が得られる機会が増えるし、一般人でもアートに触れる機会が増える。

 

【解決方法】

アーティストが自身の作品をネット上に写真や3Dデータをアップし、それを有償でダウンロードでコピーを作成できるようにする。この収益をアーティストやサイト管理者で分け合う。iTunesのアート版と考えるとわかりやすいかもしれない。アーティストは作品の露出度が増えるだろうし、作品の解説などを加えてもアピールできるようになる。

もちろん印刷技術や3Dプリンタの性能によって、作品の再現度は異なる。そのためより高性能な装置を持っている業者にもチャンスがあるし、家庭用のプリンタでも満足できればそれでもよい。

iTunesのようなダウンロード型があれば、suportifyのようなストリーミングサービスがあってもいいかもしれない。絵画に限られるが、ディスプレイや電子ペーパーに一定期間貸し出して表示できてもいいかもしれない。

ちなみに昨年上野の東京国立博物館縄文土器の特別展が開かれ、それに関連してか、火焔土器の3Dデータがオープンソース化された。このような歴史的作品の著作権フリーの作品が今後増えてくるかもしれない。

火焔土器の3Dデータをオープンソース化。誰でも無償で利用可能に|MAGAZINE | 美術手帖

麻雀マッチングサービス 朋友

【背景】

麻雀というゲームは基本的に四人揃わなければ遊ぶことができない。学生時代など周りに暇な友人がたくさんいたときは、メールや電話をすればすぐに集まることができるが、社会人ではなかなか集まることができない。特に既婚者は奥さんの目が怖くて、麻雀打ってくるわとは気軽に言うことができない(らしい)。

フリー雀荘に行けば打つことはできるが、一人で雀荘に入るのはなかなか勇気がいるし、知らない人と打つことは緊張してしまう。また地方ではそもそも雀荘がなかったり、四人セットでなければ打てないことも多い。

ネットで打てばいいじゃんと、未経験者は言うかもしれないが、麻雀は牌をつかんでこそ血が踊るものである(賭ければなおさら)。やっぱりたまには本物の牌を握りたいもんなのである。

【解決方法】

麻雀マッチングサービス「朋友」を作る。このシステムでは自分が打ちたいと思った時に周囲の一定区域内の他の登録者に連絡が行く。通知を受け取った登録者のなかで、指定した時間と場所で打てる人が集まることができる。あるいは自分の周囲ではなく、加盟している雀荘を中心地としてもいい。特に自分の友人や、過去に打ったことがある人を優先的に選ぶことができる。

このシステムは雀荘にとっては良好な集客方法になると考えられる。そのためサービス運営者はマッチングが成立した時に、場所代のうち一定の割合を回収すればいい。

機能としては次のようなものが考えられる。

・麻雀を打ちたい人と、麻雀を打てる場所の登録

・登録者と雀荘の位置情報の連絡

・指定範囲内にいる登録者への通知機能

・マッチング成立条件の設定(優先度、時間と場所の指定など)

・登録者と雀荘の評価システム

このサービスは将棋や囲碁はもちろん、アナログゲームやゲームセンター、フットサルや野球場などにも応用ができそう。

 

 

NPO法人キッズドア

先日NPO法人キッズドア代表の渡辺由美子さんの講演を聞いたので感想を書いていきます。キッズドアは主に貧困家庭の子供への支援事業をしています。日本において貧困があることが信じられない人は多いかもしれませんが(私も正直驚きました)、子供のうち約15%が貧困にあります。また一人親世帯の50%が貧困にあります。

普通の日本人が知らない「貧困」の深刻な実態 | 国内経済 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

もちろん貧困という定義は色々あるでしょうが、一つ問題なのは格差であり、親の所得によって子の所得が決まってくるという現実があります。塾に行けない、パソコンを持っていない、十分な栄養が取れていない、勉強できる環境にないことは子供の将来にとって致命的なマイナス要因になってしまいます。

キッズドアでは高校受験対策の勉強を教えたり、中退を防止するために学習スペースを提供したり、食事を提供しています。渡辺さんの言葉で印象的だったのは、親となる世代が「子供を持つことは贅沢」と考えていたり、支援する子供が「大学生を初めて見た」といっていたことです。自分たちの生活で生きることに精一杯であれば、子供を持つ余裕などないことは自明です。

国や地方自治体は子供を産んだ世帯に支援をしたり、まして三人以上子供を持ったら支援をするという発想はかなりずれていることは明白です。子供を持っても生活できるという安心感が必要であり、三人以上なんて論外です。本来キッズドアがやっている支援事業は国や地方自治体がすべきなのに、その義務を放棄しているようにすら思います。

国レベルにとって教育とは投資であり、未来への希望です。それをないがしろにする国家は必ず衰退します。そもそも日本の教育に対する公的支出額はOECDの中でも下位にあります。学力が下がったと嘆かれますが、投資額が少ないのなら当然です。むしろ低予算にも関わらず現場の先生方の努力が見えます。

個人的に貧困に関して思うことは、お偉いさん方は一億総中流という過去の幻想に束縛されているのではないかと思います。一般家庭ならこれくらいの金を支払える、一般家庭なら子供に普通の躾ができる、一般家庭なら栄養のある食事ができる等等。中流から弾かれた人は見ない、相手にしない、自己責任など、そういう意識があるのではないかと思います。見たくない現実こそ見るべきです。

 

KIDS' DOOR | NPO法人キッズドアは「日本の子どもの貧困」に取り組んでいます!

アラル海に養殖場

【背景】

カザフスタンウズベキスタンのにアラル海という塩湖がある。ここはかつて東北地方と同程度の面積を持った湖だったが、わずか半世紀で10分の1まで干上がってしまった。原因は旧ソ連の無茶な水資源計画であり、20世紀最大の環境破壊と呼ばれている。かつてはアラル海周辺に多くの漁村があったが、ほとんどが離散してしまった。

地球異変・アラル海―20世紀最大の環境破壊:朝日新聞デジタル

現在様々な取り組みにより、アラル海の水面は上昇し、魚も戻ってきたと言われている。しかし元の規模に戻すためにはより大規模な公共投資が必要だが、アラル海周辺国にとってより優先度の高い公共投資は山積みである。またアラル海の回復をするインセンティブとして環境問題以外に経済的な優位性が必要である。特に日本人の立場として、日本政府や日系企業が投資したいと思うような優位性や得意分野を踏まえて考える。

【解決策】

アラル海を巨大な水槽に見立てた養殖場を建設する。近畿大学がマグロの完全養殖に成功したニュースが記憶に新しいように、日本の水産養殖技術は非常に高い。その技術を生かしてアラル海を巨大養殖場にする。もともとアラル海周辺には漁師がたくさんいたように、漁業が盛んだったことがうかがえるが、多くの漁師が離散してしまい、漁業権なども散逸してしまったことが予想される。新たに参入する機会はありそうである。

通常の漁業に比べて、養殖のメリットとして、品質と生産量が安定するここと、高付加価値な製品を選択できることがある。後者はマグロのような高く売れる魚を生産することを意味する。アラル海周辺は砂漠が広がっているため、動物性タンパク質は貴重である。またロシアでも寿司の人気が高まっているため、マグロや鯛の需要が期待できる。

個人的に面白いと思っているのが、チョウザメ、つまりキャビアの養殖である。キャビア世界三大珍味に数えられる高級食材であり、カスピ海(割とアラル海の近く)のものがよく知られている。株式会社フジキンはチョウザメの人工孵化に成功し、宮崎や広島などで飼育されている。なんで日本で、、、という疑問はさておき、この技術を応用すれば、アラル海チョウザメ養殖場ができるかもしれない。

チョウザメ事業|株式会社フジキン

国産キャビア、宮崎の挑戦 チョウザメ養殖、海外へ販路:朝日新聞デジタル

クレーマー対処代行サービス

【背景】

近年クレーマーという人種が増えている。店の商品やサービスにいちゃもんをつけて、過剰な値下げやサービス、あるいは土下座や謝罪などを要求するような迷惑な人たちである。日本では、お客様は神様ですという、良心的な精神があるのと、アルバイトなどではこういう人種の対応に慣れていないため、ビビってしまう人が多い。

(なぜかこの手の人種はコンビニやチェーン店のような、大衆的な店をターゲットにして、高級ホテルやレストランに出ないのは不思議である。)

【解決方法】

保険会社や警備会社のように、クレーマーが来た時に対処してくれる人たちを月額サービスで契約する。もしクレーマーが来たら、クレーマー代行サービスに電話をし、まずは電話で対応し、時間がかかるようだったら電話で応対している間にスタッフを派遣する。スタッフが到着したら話し合いなり実力行使でクレーマーにお帰りいただく。さらにブラックリストにして、クレーマー代行サービスの会社内で情報を共有し、提携会社での買い物や入店をお断りさせていただく。

スタッフを派遣しなくても、ある程度はマニュアルや研修だけでも効果はあるかもしれない。クレーマーが来たら写真や動画を撮影して証拠を残す。あるいは監視カメラを設置しておくだけでも効果はありそうである。前述したようにブラックリストに入った人間は、監視カメラで画像を解析し、入店時即退出もできるかもしれない。

こういうのはすでに中国ならやってそうなもんだが。まああっちは日本みたいに甘くないから、クレーマーなんて逆にフルボッコされそうだが。